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ふだんお寺に顔を見せたことのない方から突然「お墓を建てたので、お性根(しょうね)を入れて下さい」と、電話で依頼されました。さっそく墓地へ出かけていくと、これがやたらと凝っていて、中心となる石碑の横には石塔が建ち、手前横には観音像、その隣の法名を記した石板には「霊標」と刻まれ、おまけに石碑の向きが入口からみて真横になっています。
「よくもまあ、これだけこだわった墓を造ったものだ」とあきれると同時に、何だか心寂しくなってしまいました。
そこで、真宗門徒がお墓を建てる時の注意点をいくつか述べてみましょう。
- 建てようと思ったら、まずお寺に相談すること−み教えにそぐわないお墓や、余計なものを造っては台なしです。それに、信頼できる石材店を紹介していただけます。
- 墓相に惑わされずに−お墓の向きによって幸不幸が生じるわけではありません。また場所も同様です。向きや場所にこだわると、先の例のように石碑の側面を拝する位置になったりしかねず。いかにも不自然です。
- 墓石の形もこだわらずに−形によって良し悪しがあるわけではありません。石碑の上面を三角形にしたり、屋根や宝珠をつける必要もありません。
- 石碑(軸石)の正面には「南無阿弥陀仏」のお名号を刻みましょう−ご先祖を偲ぶ上でも、人生の理(ことわり)をかみしめる上でも、つねに私の依り所となり、礼拝の対象となるのは阿弥陀如来だからです。この場合、家名は台石に刻めばよいでしょう。また、お名号以外の場合は、携帯用のご本尊を安置しお参り下さい。
- 観音像、地蔵像、宝塔などは建てない−帰依する仏さまは阿弥陀如来一仏だからです。
- 「吉日」の文字は刻まない−日の吉凶や建てる時期にこだわりません。
- 「霊標」とせず「法名碑」とする−法名を記す石板は「霊標」とは言わない。
このほか「お性根を入れる」のではなく「建碑式(法要)」と言います。
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